Ktai Style マニュアル
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はじめに
プラグイン配布サイト: http://wppluginsj.sourceforge.jp/ktai_style/
※以前からのユーザーさんは、少なくとも「↓以前のバージョンからの更新方法」と「改版履歴」には目を通しておいてください。
概要
Ktai Style は、あなたの WordPress ウェブログを日本の携帯電話対応にするプラグインです。
- 携帯電話で閲覧すると軽量化したサイト表示を行います。(フロントページのみならず、アーカイブページ、個別エントリーの URI も対象)
- ページ容量が大きい場合、端末に応じてページ分割を行います (5KB〜50KB ごと)。
- 要所要所で、携帯電話に応じた絵文字を使用しています (数字・矢印・時計・顔など)。
- 記事中の画像は、リンクに変換されます。サムネールに対して元画像へのリンクを張っている場合、元画像へのリンクも表示します。
- i-mode, EZweb, Yahoo! ケータイの場合、外部サイトへのリンクは中継ページを出します。WILLCOM, その他の端末では直接リンクします。
- 複数の携帯テーマをインストールして簡単に切り替えできます。携帯テーマは WordPress のテンプレート構造に準拠していて、容易に制作できます。
- 簡単なウェブログ管理機能 (新規投稿・投稿編集・コメント管理など) があります。
- 画像変換、PCサイト変換やメール投稿サービスなどの外部サービスは一切利用しませんので、それらのサービスの信頼性・継続性に左右されることなく、安定して使用できます。
動作サンプルとしては、作者のサイト「Yuriko.Net 旅行記」をご覧ください。ただし、開発中のバージョンを使っているため、こっそり新機能が実装されているかもしれません;-) なお、コメント投稿フォームは独自改造しているため、標準機能と動作が異なります。
「よくある質問と答え」を用意しました。当ドキュメントと合わせてご覧ください。
対応環境
- WordPress 2.2 以降。2.3 でも動作します。2.1.x の場合、ウェブログの文字コードが UTF-8 ならば動くかもしれませんが、テストしていません。2.0 は未対応です。
- PHP 5.2.0 以降。PHP 4 では動きません!!
なお、動作確認は PHP 5.2.5 で行なっていますので、5.2.4 以前では動かないかもしません。残念ながら PHP 4 への対応予定はありません (サーバー屋さんに PHP5 へのアップグレードを依頼してください)。
- 対応している携帯電話サービスは、以下の通りです。
- i-mode (NTT DoCoMo の mova, FOMA)
- EZweb (KDDI, 沖縄セルラー, ツーカー)
- Yahoo!ケータイ (SoftBank の PDC, 3G)
- WILLCOM コンテンツサービス (WILLCOM の AIR-EDGE PHONE, SIM STYLE)
- 各社スマートフォン
- W-ZERO3 シリーズ、ドコモ htcZ、ソフトバンク X シリーズ、EM・ONE など
- PlayStation Portable (PSP)
- Nintendo DS (NDS)
- フルブラウザ・PC サイトビューアー・PC サイトブラウザ・Windows Mobile 向け Opera の「デスクトップとして認識する」設定などは、PC 向けと認識し、携帯電話向け出力になりません。
設置方法
- プラグインをダウンロードして展開し、ktai_style フォルダーごとサーバーに転送します。ただし、README.ja.html 等の拡張子が html, txt のファイルと ktai_style-ja.po (言語リソースのソースファイル) は転送しなくて構いません。
** 重要 **
ウェブログ管理機能を使わない場合は admin フォルダを転送しないでください。
- Ktai Style プラグインを有効にします。
- 好みに応じて、サイト管理画面の各種設定→携帯表示でオプションを変更します。たいていはデフォルトのままで構いません。
- もし、携帯サイトが所々英語になっている場合、言語リソースが読まれていません。wp-cofig.php で WPLANG が ja_UTF になっている場合、ktai_style-ja.mo を ktai_style-ja_UTF.mo にリネームすれば言語リソースが有効になります。
- WordPress 2.3 以降を使っている場合、本プラグインの更新を知らせるために、別途「JSeries Notifier」をインストールされることをおすすめします。
以前のバージョンからの更新方法
- まず、プラグインを無効にしてください。
- サーバー上で自作テーマ/古いテーマの修正が必要です。
- バージョン 0.97 以降で自作テーマを使っている場合、default テーマから style.css をコピーして自作テーマのディレクトリーに入れてください。できれば、記載内容を適宜修正してください (修正は必須ではありません)。style.css がない場合、携帯テーマとして認識されません。
- バージョン 0.96 までのテンプレート (templates フォルダー以下のファイル) をそのまま利用している場合、サーバーの templates フォルダーを削除してください。
- バージョン 0.96 までのテンプレートを改造している場合は、サーバー上の templates ディレクトリーを適当な名前 (old など) に変更し、themes ディレクトリーの配下に移動してください。また、default テーマから style.css をコピーしておいてください (上記と同じ要領)。
- サーバーにファイルを転送します。(バージョン 0.97 以降で) 自作テーマを利用している場合、サーバー上の themes ディレクトリーにある自作テーマを消さないよう注意してください。(WordPress 本体をアップグレードするとき wp-content の中身を消さないようにするのと同じ要領です)
- プラグインを有効にしてください。プラグインを一度無効にしてから有効にしないと、管理画面へのログインができません (ログインセッションを生成できない、というエラーになります)。
- 必要に応じて管理画面でテーマを選択します。(自作テンプレートを themes ディレクトリーに移動した場合など)
プラグインの撤去
プラグインの使用を中止して、撤去するには以下の手順で行なってください。このようにすれば、インストール前の状態にきれいに戻ります。
- 管理画面の「携帯表示」で、一番下にある「オプション値をデフォルトに戻す」をクリックします。
- プラグインを無効にします。これにより、セッション管理用テーブルが削除されます。
- FTP ツール等で、wp-content/plugins から ktai_style ディレクトリーを丸ごと削除します。
携帯サイトの調整
携帯サイトの見た目は、PC での管理画面による設定、およびテンプレートの改造により、お好みに調整できます。管理画面では以下の設定が可能です (デフォルトテーマ以外では無効の場合があります)。詳細は「サイト設定およびテンプレートの改造について」を参照してください。
- 使用するテーマの切り替え
- コメントとトラックバック・ピンバックを混在するか分離するかの選択
- 直接リンクを張る外部サイト
- 文字色 (日付、投稿者名、コメント種別、外部サイトのリンク文字)
- 日付書式
機能詳細
- ウェブログ管理機能については「ウェブログ管理機能について」をご覧ください。
- 1ページに表示される記事数は、PC 向けサイトと同じ (各種設定→表示設定の「ブログページ」の設定値と同じ) になります。したがって、ページ番号付きの URL (http://blog.example.jp/page/3/ のような URL) でも、PC と携帯電話で同じ内容が見られます。この動作を維持するため、携帯電話だけ記事数を減らす機能を付ける予定はありません。
- 記事中の画像は、リンクに変換されます。ただし、画像サイズが大きく、利用している端末で表示できないと推測される場合、リンクにならず、alt 文字列だけ表示します。
- サムネールに対して元画像へのリンクを張っている場合、サムネールの後に元画像へのリンクを追加します (ファイルサイズも表示)。こちらも、画像サイズが大きい場合は、リンクにならず元画像のファイルサイズだけ表示します。
- 画像にウェブサイトへのリンクを張っている場合、画像へのリンクの後ろに、ウェブサイトへのリンクを追加します。
- プラグイン用画像はリンクにせず、alt 文字列をそのまま表示します。Ultimate Tag Warrior のアイコン、wp-tegaki の TrueType 画像などが対象です。
- 携帯電話にも画像を見せたい場合は、img 要素に
class="ktai"
という属性を追加してください (詳細は「テンプレートで画像を使う」を参照)。
- 外部サイトへのリンクは以下の通りに処理されます。
FOMA, EZweb WAP2 対応機 | 中継ページ経由リンクに変換。フルブラウザ/PC サイトビューアーでの閲覧リンクも併記。 |
mova, EZweb HDML 対応機とSoftbank | 中継ページ経由リンクに変換。SoftBank は手動でPCサイトブラウザに切り替えてください。 |
WILLCOM, それ以外 | 直接リンク |
- ページ分割サイズは端末に応じて自動調整されます。分割値は以下の通りです。
DoCoMo mova | 5000 バイト (約5KB) |
DoCoMo FOMA | 10000 バイト (約10KB) |
au (HDML) | 7500 バイト (約7.5KB) |
au (WAP2.0) | 9000 バイト (約9KB) |
SoftBank PDC | 6000 バイト (約6KB) |
SoftBank 3G | 10000 バイト (約10KB) |
WILLCOM | 20000 バイト (約20KB) |
その他 | 50000 バイト (約50KB) |
- 画像表示可能なサイズ (キャッシュサイズ) は、ユーザーエージェント文字列などより自動判別されますが、最大でも 100KB としています。
制限事項
- 携帯電話からの新規投稿・コメント投稿などでは、絵文字は使えません。もし使ってしまった場合、「?」などに文字化けします。絵文字は携帯用テンプレートでのみで使えます。
- UTF-8 エンコードを Shift_JIS に変換しているため、投稿本文で Shift_JIS に存在しない文字を使っている場合、欠落したり文字化けする可能性があります (温泉マークやはしご高など)。
- コメント投稿時にログインする場合、コメントフォーム右上にある「ログインしてコメントする」のリンクを使ってください。ページ下にある「ログイン」の場合、管理画面に入ってしまい、ウェブログ画面に移るとログイン状態が解除されてしまいます。また、ログイン直後にコメント投稿せず、他のリンク (「記事に戻る」やページ下部のメニューなど) を辿った場合も、ログイン状態が解除されてしまいます。「送信する」ボタン以外は使わないよう、ご注意ください。
- パスワード保護された投稿でコメント投稿したとき、投稿後に記事またはコメントを見るには、再度パスワード入力が必要となります。技術的な限界により、改善は非常に困難です。ご了承ください。
- XHTML Basic (携帯電話向け XHTML) では不要な要素・属性をできるだけ除去していますが、テーブルタグなど、一部端末で対応していない要素も出力してしまいます。
- 携帯電話の絵文字は、i モード拡張絵文字、EZweb type-D、ソフトバンクの拡張絵文字を一部利用していますので、古い端末だと表示されない場合があります。
- 携帯電話からの新規投稿やコメント投稿で「〜」(波ダッシュ) を含む文字を使った場合、Unicode コード U+301C の「〜」としてデータベースに保存します。Macintosh や Linux は通常この波ダッシュを使うため問題ありませんが、Windows では、全角チルダ U+FF5E「~」を多用しており、複数の波形文字が混ざってしまいます。これは仕様ですので、ご了承ください。気になる場合は、全角チルダを波ダッシュに矯正する拙作プラグイン「Force Wave Dash」をご利用ください。
- 電話キャリアを自動判別して、要所要所で絵文字を使っています。
- ページ容量が大きい場合、5KB〜50KB ごとにページ分割します。
- 最新のコメント一覧が見られます。
- ウェブログ管理機能があります。
- 全角カナ→半角への変換は行いません。さほどパケット節約にはならない割に、可読性が落ちると考えているためです。
- ウェブサイトや画像の変換サービスは利用しません。外部サイトへのリンクはデフォルトでは削除されます。
- デフォルトではコメントとトラックバックを混在して表示します。
- パスワード保護の解除は、端末によらずフォームへの入力で可能です (Basic 認証は使いません)。そのかわり、投稿やコメントの閲覧の度にパスワード入力が必要となります。
- WordPress 2.0 および PHP4 への対応はしていません。
今後の予定
- 投稿本文やコメントに絵文字を入力可能とする。
- WordPress ブックマークレットに近い機能の提供 (とある URL にアクセスしたら、いきなり投稿画面になる動作を予定)
- 3G 端末であれば画像をインライン表示可能にする。
- 投稿画面でファイル添付を可能にする。
- ログイン状態でのウェブログ閲覧を可能にする (編集ボタンが出るだけ ;-)
- キャッシュプラグイン (WP-Cache, WP Super Cache, XCache 等) との併用を可能にする
- WordPress MU で動くかどうか確認する。
- Admin-SSL 系のプラグインに対応する。
※「投稿時の位置情報追加・ファイル添付」「携帯サイトの URL を PC 向けと分離できる設定の追加」は実装をあきらめました。