35 適合

この節が標準を定義する。

文法適合基準の異なるセットは以下に記述するところにおいて存在する。

35.1 適合したXML文法フラグメント

XML文法ドキュメント・フラグメントがDTDおよびスキーマを含むこの文書(Speech Recognition Grammar Format Specification)に記述された仕様に執着するような場合や以下に示すような場合、XML文法ドキュメント・フラグメントは適合したXMLドキュメント・フラグメントである。

XML文法言語あるいはこれらの適合基準は、文法ドキュメントの様相に対する指定のサイズ制限を提供しない。要素の数、文字データの量、属性値中の文字の数については上限なしである。

35.2 適合したStand-Alone XML文法ドキュメント

以下のような場合、そのファイルは適合したStand-Alone XML文法ドキュメントである。

35.3 他の名前空間を用いたXML文法の使用

文法の名前空間は、XMLにおける名前空間勧告により他のXML名前空間と共に使用されてもよい。W3Cによる今後の計画は、多数の名前空間を含むドキュメントのための適合を指定する方法に取り組むことだろう。

35.4 適合したXML文法プロセッサ

XML文法プロセッサはXML文法フラグメントを解析、処理するプログラムである。ここで示す例は、XML文法形式を受理する音声認識器およびDTMF検知器を含んでいる。適合したXML文法プロセッサでは、XMLパーサはXML1.0XML Namespaces内で定義されたすべてのXML構文を解析、処理できなければならない。適合したXML文法プロセッサは、このドキュメントによって定義された個々の可能な文法特徴の意味論を正確に理解し適用しなければならない。適合したXML文法プロセッサは、言語と地域の取り扱いのための次の必要条件を満たさなければならない。

適合した文法プロセッサが文法以外の名前空間内の要素/属性に遭遇した場合、以下のような動作ができる。

適合したXML文法プロセッサは再帰的な文法(すなわちルール参照が直接/間接の自己参照を含んでいる文法)に対応する必要はない。しかしながら、そこにはXML文法プロセッサの実行特性に関しての適合要求はない。例えば、ステートメントには、正確さ、速度あるいは音声認識器/DTMF検知器の他の特性に関しての要求はない。ステートメントは、文法のサイズあるいはXML文法プロセッサが対応しなければいけない文法語彙のサイズに関して発表されない。

35.5 適合したStand-Alone ABNF文法ドキュメント

ABNF文法ドキュメントが形式上のABNF仕様を含むこのドキュメント(Speech Recognition Grammar Format Specification)に記述された仕様に従う場合、ABNF文法ドキュメントは適合したABNFドキュメントだといえる。

35.6 適合したABNF文法プロセッサ

ABNF文法プロセッサはABNF文法ドキュメントを解析し処理することができるプログラムである。この例は、ABNF文法形式を受理する音声認識器およびDTMF検知器を含んでいる。適合したABNF文法プロセッサは、このドキュメントによって定義された個々の可能な文法特徴の意味論を正確に理解し適用しなければならない。適合したABNF文法プロセッサは、適合したXML文法プロセッサのために5.4節で概説されるように必要条件を扱う同じ言語/地域に従わなければならない。適合したABNF文法プロセッサは、それが処理することができない不法な文法ドキュメントあるいは他の文法コンテンツに遭遇した場合、そのことをホスト環境に通知するべきである。適合したABNF文法プロセッサは再帰的な文法(すなわちルール参照が直接/間接の自己参照を含んでいる文法)に対応する必要はない。しかしながら、そこにABNF文法プロセッサの実行特性に関しての適合要求はない。例えば、ステートメントには、正確さ、速度あるいは音声認識器/DTMF検知器の他の特性に関しての要求はない。ステートメントは、文法のサイズあるいはABNF文法プロセッサが対応しなければいけない文法語彙のサイズに関して発表されない。

35.7 適合したABNF/XML文法プロセッサ

適合したABNF/XML文法プロセッサーは、5.4節5.6節の中で定義された適合基準をすべて満たさなければならない。さらに、ABNF/XML文法プロセッサーはXML文法からABNF文法への参照やABNF文法からXML文法への参照を、解決し適用できなければならない。

35.8 適合したユーザエージェント

適合したユーザエージェントとは、文法のモードのユーザ入力(つまり、音声入力なら"voice"モード、DTMF入力なら"dtmf"モード)を受理することができ、さらに以下に示す動作が可能な適合したXML文法プロセッサ、あるいは適合したABNF文法プロセッサ、あるいは適合したABNF/XML文法プロセッサである。

  1. ユーザ入力のシーケンスがいつ正確に文法と一致するか決定する。
  2. 入力がどのように文法と一致するか示す出力表現を作成する。

問題:今後の計画として、音声認識仕様のための意味的な解釈にさらに対応 することが適合したユーザエージェントに求められるだろう。意味的解釈の仕 様は、まだW3C Voice Browser Working Groupにより開発中である。

現在の音声認識技術は統計的モデルに基づく。出力が決定論的でなく、入力の正確な表現と保証ができないので、正確さに関しての適合要求はない。しかしながら、適合テストは適合を決定するため、音声入力の正確な認識のいくつかの例を要求するかもしれない。